突然ですが、最近『農活』を始めることになりました。
このブログを見てくださってる一部のおかたはお気づきかと思いますが。
本業はサラリーマンです。
規模は小さいですが、兼業農家?ってやつ?週末農家でもないきもします。
野菜をつくって売ってるというわけではなく、お米農家です。
せっかくやる農活ですので、ブログにも残していこうとおもいます。
農活始めました
悲しいことですが、父が亡くなったことがきっかけで農活をすることになりました。
農業経験は小学生のころからあります。
授業の一環で農業学習がたくさんありましたので、田んぼで泥まみれ・畑仕事で汗をかくというに対して抵抗はありませんでした。
中学までは普通に祖母の手伝いで畑を耕して野菜の収穫なんかもやってました。
と考えると、自分の中では 農業ってアリなのか。。。
どちらかというと好きな方ですね。
農業が仕事であれば結構のめり込むタイプなんじゃないかとさえ思います。
自然の中で一日中過ごす。
精一杯働いたあとのご飯は美味しいです。
デスクワークでは味わうことができない充実感を得ることができます。
いい部分だけみれば、魅力的な分野だとは思います。
いつしか受験勉強、大学進学、会社員となり、そのまま実家にも寄り付かず仕事に明け暮れる人生となってしまっていて、
日常が自然からかけ離れたものになっていたんでしょうね。
農業にこの度、触れることで世の中のギャップを感じました。
とはいえ、農業の実情はご存知の通り厳しいと思います。
個人で儲けるために参入するということはかなりのハードルがあると思います。
家庭菜園レベルであれば、そこまで機械は必要ないと思いますので無理なく続けていくことができると思います。
こづかい稼ぎ程度、土いじりがやりたい程度であればそこまでお金はかけないことですね。
私もそこは同じ考えなんですが、お米つくりには農機具が絶対的に必要なんです。
小規模であっても中古で数十万とする機械がないといけません。
なので、少規模で行う場合、継続して続けていくことが極めて難しいです。
むしろ機械や何やらと投入してやればやるほど赤字だと思います。
数十万くらいの利益が出て、自宅で消費する分のお米を買うことがない程度に作り続けていくことができるレベルです。
利益が出ても数年後には機械の購入代金にあてなければいけないという状況でしょう。
スマート農業とかいって農業自体は注目はされてるようですが、それは大規模農家の話。
過疎地域の小さな農地では絶対的に不利なんです。
山間部で傾斜地が多く、山林に囲まれた地域での農業です。
獣害対策も必要で電柵などの設置も必要になってくるわけです。
いまある農機具が壊れてしまった場合、新しく買い直して続けるのか、そこでやめるのかなどいろいろ思うところはあります。
でも、先祖代々残されてきた土地を荒地にするのは気分のよいものではありません。
放棄するという選択もあるのですが、一度やめてしまうともとのきれいな状態にもどすためにかなりの労力が必要になります。
すこしでも長く、生きた土地として維持できるようにしていければと今は思っています。
そのためにどう農活していけばいいか真剣に考え出してるところです。
また、私の場合は父から農業を引き継ぎました。
自分の後はどうするんだろうということも同時に考えました。
子供がやりたいといえば、やってもいいとは思いますが、もしそういってきたときのためによりよい耕作環境にはしておいてあげたいと思います。
無理して続けるのは普段の仕事でも同じことですが楽しくありません。
やるなら楽しくが自分のポリシーです。
農業は天候との戦いです。
炎天下での作業はとても危険ですし、水がなければ作物は育ちません。
また、常に雑草と、獣たちとの戦いです。
でも、農作業をしたあとに食べるご飯はとても美味しいです。
肉体労働のあとの温泉はとても気持ちが良いです。
収支では語れない部分があるのも確かにあります。
ただ、正直なところ。。。
ある程度収入にならないと兼業で農業を始めようという人はいないはずです。
やっているのは ほぼ、おじーちゃん、おばーちゃんです。
年寄りの趣味、いきがいってところでしょうか。
いろいろ考えるところはありますが、農活メンバの一人となりましたので、よろしくお願いします。
私はまだ農業年齢的には若いです。
私も全てを理解しているわけでもない新人農活者ですが。。。そこは若さでなんとかしていければと思います。
過疎地域の農業について考える
父の死がきっかけではありますが、自分が農業を引き継ぐことになりました。(繰り返し)
まだまだわからないことだらけではありますが、とりあえず一年間やってみて大まかな動き方(農活)を把握しました。
年間の作業を一連して自分で経験すると父がどれだけ米を作るために年間を通じて農作業をしていたのかわかった気がします。
いくつかの田んぼ・畑を相続したのですが、それらすべての場所で農作物をつくるとなると取れるお米・野菜は結構な量なんですよね。
絶対食べきれてないでしょって思います。
田舎の人は作った野菜を配り歩きます。自慢?ですかね?
自宅で食べる用に作ってるのか?地域の皆さんにあげるために作ってるのか?
JAや直売所に持ち込むのがいいとおもうんだけど。。。
さて、農業のこと少し考えていきます。
私が一年間経験できたのは、稲作のみです。
畑の方までは手が回りませんでした(涙。。。)
稲作のいいところは、農作業にかける時間が他の作物と比べて少なくてすむことです。
結構時間かかるんじゃないの?大変じゃないの?って思いますよね?
大変ですよ。当たり前です。
のんびりとかいってる場合じゃないです。
刈り取りの時期が一番忙しいのですが、田植えをしてしまったあとは、草取りと水の調整だけすればそこまですることはありません。
なので、自分のような兼業でやるにはとても都合のいい作物なんです。
ざっと流れを説明しますね。こんな感じです。
お米の場合は、JAと生産契約をして取れた分をすべて出荷します。
天災などの場合は水稲共済で保証されます。
収穫量が十分でなくともペナルティなんかはありません。
取れた分だけ出荷すれば買い取ってくれます。
そんなこと昔からやってたかな〜と今回の稲作を通じて学習しました。
私が幼い時は、苗も自宅の倉庫で発芽させて植える分を準備してたと思います。
最近ではそこまでする農家さんはいないみたいです。
今回もJAから苗を購入しました。
軽トラックで田植えの当日にJAに取りにいくんです。
収穫したお米はライスセンターまでもっていって計量してそのまま販売までやってもらえます。
あとで、籾すり代は請求がきます。
これも昔は自宅の倉庫で乾燥させましたが、いまは倉庫もごみだらけです。。。
収穫が終われば、来年のために土起こしなどをしていくという流れです。
米つくりは父の体調が思わしくない状況で始まったもんですから、近所のおじさんたちの指導のもとなんとか収穫まではできました。
が、いろいろトラブル続きで結構ご迷惑をかけたとおもいます。
田んぼの状態は父の体調そのものでした。
あまり手入れもしてなかったのでしょう。
水が入ってこない田んぼもあり、今回は時間も十分に取れてないことから一部田植えを諦めたところもあります。
これがいまかなりめんどうなんです。。。
(どっかで記事にします。)
田んぼの隣の雑木林が生い茂っており、陽当たりもよくないは枝は結構落ちている。
これじゃ十分に稲が育たないし、機械の故障につながります。
雑木林も結構荒れてますし、獣の寝床ができてしまってます。
田んぼのあぜ道には掘り返された形跡も多数。
だれだこんなとこで穴掘ったやつと最初は思いましたが、イノシシさんなんですね。
結構終わってる状況の中でしたが、いくつかある田んぼを
初めて自分で土起こし、代かき、田植え、稲刈りと経験することとなりました。
父が田植えの直前に亡くなりました。
田舎というのは集落そのものが親族の集合体です。誰かが面倒をみてくれます。
田植えが終わってないところがあれば、なにかと世話を焼いてくれるのです。
そういう関係もあと何年続くのかと逆に不安に感じました。
昔小学校の社会の授業で習った過疎地域の高齢化の話が、いまになって身近なところで実感しました。
父が亡くなったあとに、私に教えてくれた年配の方も、もう80歳くらいだと思います。
腰曲がってますよ。ヨボヨボのおじいちゃんです。
ある意味、長老ですよ。
よく続けてるな〜と思います。
でも、機械はいいのもってるんですよ。でっかいやつ。
正直、自分の本業が農業だったらこれほしいなと思いました。
(車買うのと同じレベルの金額です)
やめるときに安く譲って貰えないか交渉してみよっかな。。。(笑)
教わったのは、機械の操作方法から、田んぼのならしかた、稲の刈り方などなど
耕運機、田植機、コンバインの使い方、メンテナンスの仕方もみっちり。
自分でも、だいたいの操作方法はわかりますが、いざ実践となると手取り足取り指導してもらったほうがのみこみが早いですね。
細かい調整などコツがあって勉強になりました。
植える苗の量の調整だったり、土がじゅるいところの刈り方だったりと機械の操作方法だけ知っててもできないことばかりでした。
ということで、最後の方はもう慣れたもんでした。
のみこみは早いんです。
一度経験すれば、ある程度の使いこなしはできますね。
でも、車とちがい速度がかなり遅いので、それなりに田んぼ一周するにも時間がかかります。
エンジンの回転数を高くしていないと馬力も出ないので、負荷のかかる作業をするとエンストします。
その調整も結構大変でした。
昔は家族総出で機械なんか使わずに田植えをしたものですがそれもいまはないですね。稲刈りだってそうです。
一昔前の区画整備がされてなかったころは、田んぼが細かく分かれてたところが多かったんです。
なので、機械も入っていかないところに水田があり、必然と手作業だったんですね。
今でも小さな田んぼは残ってますが、そういうところはもう稲作はされてません。良くて畑として利用されてるくらいです。
山間部にある畑や田んぼは、草ぼうぼうのままずっと放置されているところがほとんどです。
そんだけ担い手がいないということでしょう。
比較的広い土地であれば借り手があり、誰かが作ってくれるのでしょうけど。
長々と書きましたが、最後に。
私が今回作付けしたのは3反くらいだったと思います。
最初は軽い気持ちで3反くらい数日使えばなんとかなると思ってたんですが、大間違いでした。
天候が悪かったらその週末は何もできない。あぜ草はのびるばかり。
二週間に一回は草刈りをしないといけないときいてましたが、なかなかできず。。。
稲刈りも機械がそこまで大型でないので、速度も速くない。
時間がかかります。
丸2〜3日はかかりました。
有給と週末をくっつけて稲刈り休暇です。
その肉体疲労のまま翌週から会社にいくのです。。。
これはつらいですが、兼業農家の現実です。
今回は、使える週末と有休を駆使してなんとか乗り切ったんですが、しばらく軌道にのるまでは作付け面積は増やせないなと思いました。
赤字にもならずいい具合の収益で続けていける量で踏ん張ります。
慣れてきたら、放棄されてる田んぼを借りて作る量を増やしていくのもいいかなと思った時もありますが、本業に支障が出そうなのでいまは考えてないです。
久しぶりに長文書きました。
お疲れでした。